TORAs主催、第2回東洋医学×リハビリテーションシンポジウム2017に参加してきました!
10月15日、東洋医学&リハビリテーション協会(TORAs)主催の、「第2回 東洋医学×リハビリテーションシンポジウム2017『セラピストが東洋医学を臨床化する』」に参加してまいりました!
TORAsとは、鍼灸師であり理学療法士でもある 千葉道哉さん が代表を務める団体で、『東洋医学をリハビリテーションに生かせる人材の育成』を理念として活動されています。
今回は千葉さんを中心とした、こんな頼もしいメンバーが私たちを出迎えてくれました。
笑顔が素敵なTORAsの皆さん!
TORAsについて、詳しくは是非こちらをご残照ください! https://toras0810.jimdo.com/ 今回は、はりレボの伊藤が取材に入らせていただきました。
【療法士ばかりの会場!】
会場は神保町の一室。
ざっと40名以上の方が集まっていました。
鍼メーカーのセイリン株式会社さんや、磁器メーカーのファイテン株式会社さんのブースも並んでいます。 皆さん興味津々のご様子。
参加しているのは、東洋医学を学びに来た、理学療法士を中心としたリハビリ関連職種の皆さん。
講義中も、ブースでも、熱心にお話を聞く姿がとっても印象的でした。
【療法士が東洋医学を学ぶ!】
プログラムは10時~16時30分、お昼にはランチョンセミナーもあるという、とても贅沢な内容。
まずはTORAs代表の千葉道哉さんから、『東洋医学の臨床と実際』というテーマでのお話しです。
「東洋医学とはなんそや?」「何がいいのか?」「実際にどう使っていくものなのか?」
みなさんの熱い視線が千葉さんに注がれていました。
西洋医学の中で生きている療法士の方々に、わかりやすいように丁寧に説明されていました。
これは、私たち鍼灸師が一般の方に説明するときに間違いなく役立ちます!
他の医療職種の方との情報交換の際にも、こういった説明能力は必要なスキル。
千葉さんの伝わりやすい・わかりやすい説明に、私も興味津々でした。
東洋医学のことがなんとなくわかったところで、早速実践!
とにかく体験してみなければ、このすごさはわからない!
パイオネックスゼロと、ファイテンのパワーテープを使って、経絡を活用するとどのようなアプローチができるのか、千葉さんのお手本に従って、参加者同士で実践しました。
その場で変化を実感して、「おお!」「すごい、変わった~」とみなさん感動されている様子。
パイオネックスとパワーテープにはそれぞれ効果の出やすい貼り方があるとのこと。
気になる方は、千葉さんのセミナーに参加です!
※TORAsのウェブページはこちらから
【五行とはなんぞや?難経に基づいた治療を理学療法士が教えます】
実技たっぷりの千葉さんの講義の後は、Oriental Physio Academy代表、波田野 征美さんの講義。
波田野さんは理学療法士の資格を持ち、独学で東洋医学を勉強。
「経絡導診法」を用いた臨床で多くの実績を残されている方です。
今回は、『経絡導診法によるリアルな臨床』と題して、リアルな臨床を、参加者の目の前でどんどん実践してくれました!
まずは五行を理解するところから。みなさん、真剣そのもの・・・
どう判断するのか、そしてそれをどのように治療していくのか。
概念的なものなので理解しにくいかなー?と思っていた私ですが、みなさんすごいのみこみ力でした。
五行の仕組みがわかったら、あとはとにかく見て実感するべし!
参加者の不調をその場でどんどん改善していく波田野さん。
これはすごい、納得せざるを得ません。
実技を披露する波田野さんを見ていて感じたのは、
理学療法士さんは客観的評価での効果をみせるのがとてもうまいということ。
主観的なものだと、どれくらい変化しているのかあまりわかりませんが、
客観的な評価で目の前でどんどんと症状が改善されていくと、これはもう納得するしかありません。
そして、「みんなどんどん動画とかとっていいよ!」という波田野さんのお言葉に、
みなさんバシバシ撮影。
動画を取ることで、メモを取るために顔を伏せる人がとても少なく、とてもいい雰囲気でした。
理論をまるっと理解するのはそうそう簡単なことではないと思うのですが、
実際に改善していく様子をたくさん見ることで、このあとの自己学習でも腑に落ちるところが多くなるのではないでしょうか。
【お昼休みも、ランチョンセミナー!】
そんな濃過ぎる午前中の講義が終わり、お昼休憩・・・・と思いきや!
TORAsはお昼の時間も無駄にはしません。
みなさんお昼を食べながら、ランチョンセミナーが始まりました。
ランチョンセミナーは、TORAs技術部長、赤井 広彬さんによる講義。
『ストレス×こころ×身体 ~イライラ肝と、クヨクヨ脾~』というテーマ。
とても短い時間だったのですが、私はこのランチョンセミナー、本当にすごいなと思ったんです。
(もちろん、他の先生方のご講演が素晴らしいのは大前提です!)
というのも、非常に短い時間で「肝」と「脾」について、そして「どうしてストレスが体に影響を及ぼすのか」を、
東洋医学的にわかりやすく説明してくださったんです。
短い時間で理解してもらう、これってとても難しいことですよね。
患者さんなどに説明するとき、自分の説明が本当に理解しやすいものなのか、不安になるときがあります。
ストレスと東洋医学をうまく結びつけ、かつ理解しやすいように説明できるって、とっても大事なことですよね。
「なるほど、こう伝えればいいのか!」という目からうろこな時間でした。
【間髪入れずに、ラストスパート!熱すぎる午後セミナー】
さて、ランチョンセミナーも終了し、本日最後の講義。
関西医療大学教授の鈴木 俊明先生による『経穴刺激理学療法の理論と技術』。
鈴木先生は、理学療法士でありながら、ジストニア治療での鍼灸の有効性を世に広めた、
鍼灸業界でも非常にご高名な先生です。
難しい講義なのかな、と勝手な想像をしていた私でしたが、開始早々見事にその予想は裏切られました。
内容は確かに難しいことなんです。
しかし、鈴木先生が話すととても分かりやすく、そして、面白い!
鈴木先生の言葉に、みなさん真剣に耳を傾けます。
午前中の講義のおかげもあって、するすると頭に入ってきます。
そしてやっぱり、どんどん実際にやってみよう!ということで、
実技実技です!
それぞれペアを組んで、実際にチャレンジ。
ツボを刺激しながら体を誘導してあげることで、動きが全く変わったり、
ツボを刺激しただけで筋の緊張が変化したり。
鈴木先生、参加者のもとをどんどん回ります!
最後は自分でできるツボ刺激、肩の可動域が変わったのを実感して、鈴木先生の講義は終了しました!
【東洋医学を用いたら、いろんな可能性が広がる!】
非常に濃密な1日だった、TORAs主催の「東洋医学&リハビリテーションシンポジウム 2017」。
今回は「臨床」にスポットを当てた内容というお知らせの通り、
本当に実技の多いシンポジウムでした!
取材に伺った私は鍼灸師なので東洋医学には日々触れていますが、「今日が初めて!」という療法士の方もいらっしゃいました。
初めての方にもわかりやすく、そして「もっと勉強したい!」と思わせてくれる今日のプログラム。
東洋医学に興味のある療法士の方はもちろん、あまり東洋医学を使ってこなかった鍼灸師の方が東洋医学の良さを再確認したいときにも、非常におすすめな内容でした。
TORAsでは、東洋医学が学べるセミナーを定期的に開催しています。
気になる方は是非チェックしてみてください!!!
TORAsのホームページはこちら
最後は参加者も含め全員で記念撮影。
西洋医学の現場から、東洋医学的なアプローチがどんどん広がっていく未来を感じさせてくれる、
そんな大変素敵な1日でした。